
メルペイを運営する企業とサービスの基本情報
スマホ決済サービスの「メルペイ」は、フリマアプリでおなじみのメルカリが提供しています。
メルペイは、QRコードを使った決済に対応し、キャッシュレスでの買い物を日常生活に広げています。
このメルペイを展開しているのは、株式会社メルカリの子会社「株式会社メルペイ」です。
資金移動業やクレジット関連を含む複数の登録を取得しており、決済サービス提供に必要な金融ライセンスを幅広く備えています。
メルペイ運営会社の概要
- 会社名
- 株式会社メルペイ
- 設立
- 2017年11月20日
- 代表者
- 永沢 岳志
- 所在地
- 東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー
- 親会社
- 株式会社メルカリ
取得済み登録・ライセンス(主なもの)
資金移動業者 | 関東財務局長第00057号 |
前払式支払手段発行者(第三者型) | 関東財務局長第00716号 |
クレジットカード番号等取扱契約締結事業者 | 関東(ク)第75号 |
包括信用購入あっせん業者 | 関東(包)第120号 |
貸金業者 | 東京都知事(1)第31825号 |
認定包括信用購入あっせん業者 | 認定番号(認)第1号 |
適格請求書発行事業者 | 登録番号 T1010401135178 |
メルペイのオフィスは、東京都港区の六本木ヒルズ森タワー内に構えられています。
メルペイの概要と利用可能な決済方法
メルペイは、リアルカードを持たずにスマートフォンで決済できるサービスです。
QRコードによる支払いだけでなく、バーチャルカードも発行できるため、さまざまな利用シーンに対応しています。
特にメルカリとの連携性が強く、本人確認を済ませていれば、売上金をチャージ不要でそのまま使えるのが大きな特長です。
メルペイの基本仕様
国内利用 | メルペイ加盟店・iD対応店舗・オンライン |
海外利用 | オンラインのみ対応 |
発行手数料 | 無料 |
身分証の提出 | 必須(※一部機能は本人確認なしでも可) |
チャージ上限(支払い口座登録済) | 1回:銀行口座20万円、ATM 99,000円/月間:最大300万円 |
チャージ上限(未登録) | 1回:10万円/月間:10万円 |
主なチャージ方法 | 銀行口座・セブン銀行ATM・メルカリ売上金 |
バーチャルカードはMastercardブランド付きで、Mastercardに対応するオンラインショップでクレジットカードと同様に利用できます。
ただし、実店舗では使えないため、街のお店ではメルペイコード決済やiD決済を使いましょう。
メルペイバーチャルカードの使い方と注意点
メルペイでは、プラスチックのカードを持たずにオンライン決済ができる「バーチャルカード」が利用できます。
発行手数料は無料で、Mastercardに対応したオンラインショップで使用可能です。
このバーチャルカードは、利用者ごとの氏名ではなく、カード名義が一律で「MERPAY MEMBER」(英語)または「メルペイ メンバー」(カナ)に設定されています。
そのため、購入者の実名での名義入力が求められるサイトでは、使用できない場合があります。
利用できない決済例
以下のような場面では、メルペイのバーチャルカードは利用できません。
- メルカリでの商品購入
- 実店舗での決済(バーチャルカードはオンライン専用)
- 定期課金やサブスクリプション型サービス
- 海外の通販サイト
- 交通系ICカードのチャージ・支払い
- 公共料金の支払い
また、プリペイドカードを受け付けていないサイトでも使用できないため、利用時には事前に確認が必要です。
支払い方法と清算について
バーチャルカードによる支払いは、「メルペイスマート払い」のみ対応しています。
メルペイ残高やポイントから直接支払うことはできません。
支払いは月末締め、翌月末までに清算を行う仕組みです。清算方法により、手数料の有無が異なります。
清算方法 | 手数料 |
メルペイ残高/自動口座振替 | 無料 |
コンビニ支払い/銀行ATM | 330円(税込) |
なお、利用上限額は個別に設定されており、各ユーザーごとに異なります。
メルペイの主な特徴7選
メルペイには他の決済サービスと異なる、使い勝手の良さを支える特徴がいくつもあります。
ここでは、代表的な7つのポイントをご紹介します。
チャージ式のQRコード決済に対応
メルペイは、銀行口座やセブン銀行ATM、メルカリの売上金からチャージして使えるプリペイド型の決済アプリです。
チャージした残高の範囲内で、店舗やオンラインでの支払いに活用できます。
メルカリの売上金をすぐに利用できる
本人確認を済ませれば、メルカリで得た売上金をそのままメルペイ残高に反映させて使えます。
現金として引き出す手間がなく、アプリ上ですぐに買い物に使える点が魅力です。
メルカリアプリからそのまま使える
メルペイは、別のアプリをインストールする必要がなく、メルカリアプリの中から直接アクセスできます。
「メルペイ」タブを開くだけで、コード決済画面や残高の確認が可能です。
iD決済にも対応し使える場所が多い
メルペイはNTTドコモの電子マネーサービス「iD」にも対応しています。
iDは全国の主要チェーン店・飲食店・交通機関など150万カ所以上で導入されており、メルペイを利用できる場面が大きく広がります。
Apple Payにも対応
iPhoneやApple Watchに登録すれば、Apple Payを通じて店舗やオンラインショップでの非接触決済が可能です。
アプリを開かなくてもスムーズに支払えるため、日常的にApple Payを利用している方にとっては特に便利です。
バーチャルカードが発行できる
オンライン決済に対応したバーチャルカードを無料で発行可能です。
Mastercardブランドが付与されており、ネット上のショップでクレジットカードのように使えます。
カードの発行はメルカリアプリ内から簡単に完了します。
※バーチャルカードの詳細や注意点は、次章で詳しく解説します。
支払い方法の選択肢が豊富
メルペイは、チャージ残高による支払いに加えて、後払い方式の「メルペイスマート払い」にも対応しています。
支払い方法は「翌月一括払い」または「定額払い」から選べ、使い方に応じて柔軟に対応できます。
メルペイの使い方3パターン
メルペイは、QRコードやiD決済、バーチャルカードを通じて、さまざまな場所で支払いに使えます。
ここでは、主な3つの利用方法を見ていきましょう。
実店舗での支払い(コード決済・iD決済)
メルペイを最も手軽に使える方法は、街中の店舗での決済です。以下の2つの手段があります。
- メルペイコード決済
アプリに表示されたバーコードを店員に提示し、スキャンしてもらうだけで支払い完了。
逆に、自分でお店のQRコードを読み取る方法にも対応しています。 - iD決済
スマホをかざすだけで支払いが完了する非接触型決済。
全国150万か所以上のiD加盟店で利用可能です。
これら2つをあわせると、170万以上の店舗でメルペイが使えることになります。
Apple Pay対応の実店舗・アプリ内決済
iPhoneユーザーは、メルペイをApple Payに追加することで、さらに幅広い店舗で非接触決済が可能になります。
iPhoneやApple Watchをかざすだけで支払いが完了し、アプリを開く必要がありません。
また、Apple Payに対応したアプリやウェブサービス上でのオンライン決済にも使えるため、外出時だけでなく自宅での買い物にも便利です。
オンラインショップでの決済(バーチャルカード)
メルペイでは、Mastercardブランド付きのバーチャルカードを発行できます。
このカードを使えば、Mastercardに対応したネットショップでクレジットカードと同じように支払いが可能です。
支払いはチャージ式ではなく「メルペイスマート払い」として行われ、翌月に一括または定額で精算されます。
残高がなくても、利用可能枠の範囲内で買い物ができます。
メルペイを始めるまでの手順
メルペイは、メルカリアプリをインストールすればすぐに使い始めることができます。
以下の4つのステップで、基本的な利用環境が整います。
ステップ1:メルカリアプリをダウンロード
まずはスマートフォンにメルカリアプリをインストールします。iOS版はApp Storeから、Android版はGoogle Playから無料でダウンロード可能です。
すでにメルカリを使っている場合は、アプリ内の「メルペイ」タブからそのまま利用開始できます。
ステップ2:メルカリアカウントを作成
アプリを起動したら、電話番号やメールアドレスなどの基本情報を入力してアカウントを作成します。SMS認証によって本人確認が完了すれば、登録は完了です。
ステップ3:本人確認と支払い用口座の登録
メルカリの売上金をそのまま使いたい場合や、銀行チャージを行いたい場合は、本人確認と口座の登録が必要です。
本人確認は、アプリ内の「アプリでかんたん本人確認」から、マイナンバーカード・運転免許証・パスポートなどを使って行えます。
口座登録は、希望する銀行を選択し、画面に従って情報を入力することで完了します。
この2つの手続きを終えることで、チャージ機能を含めたすべてのメルペイ機能が利用可能になります。
ステップ4:売上金をそのまま残高として使えるように
本人確認と口座登録が済むと、メルカリで得た売上金がメルペイ残高として自動的に反映されます。チャージの手間なく、そのまま店舗やネットでの支払いに活用できるようになります。
また、必要に応じて銀行口座やセブン銀行ATMからのチャージも併用できます。
メルペイへのチャージ方法と利用条件
メルペイは入金手段が豊富で、ライフスタイルに合わせた柔軟な使い方が可能です。
ここでは代表的なチャージ方法を紹介します。
メルカリの売上金(メルカリポイント)
本人確認を完了したアカウントでは、メルカリの売上金やメルカリポイントがメルペイ残高として即座に利用可能になります。
ポイントの変換や申請手続きは不要で、売上が直接「使えるお金」として反映されるため非常に便利です。
銀行口座からのチャージ
事前に登録した銀行口座から、アプリ経由で簡単にチャージできます。
手順は以下の通りです。
登録済みの口座からのみチャージ可能なため、事前に口座登録を済ませておきましょう。
セブン銀行ATMからのチャージ
セブン銀行ATMを使えば、現金でのチャージも可能です。
本人確認済みのアカウントが対象です。
チャージ後は即座に残高へ反映されます。
メルペイスマートマネー(※現在は停止中)
かつて提供されていたローンサービス「メルペイスマートマネー」では、借入金をメルペイ残高へチャージする仕組みがありました。
ただし、このサービスは2021年10月をもって新規受付を停止しており、2022年8月時点で利用できません。
チャージ払い(自動入金)
本人確認および銀行口座登録済みのアカウントでは、商品購入時に残高が不足していても、自動的に口座からチャージされる「チャージ払い」が利用できます。
これにより、手動でチャージする手間なく、残高不足を気にせずスムーズに買い物が可能です。
メルペイを利用する6つのメリット
メルペイは、日常の買い物やオンライン決済をより便利にするだけでなく、他のキャッシュレスサービスと比べて優れた特長を持っています。
以下に代表的な6つのメリットを紹介します。
信用情報に関係なく始められる
メルペイの基本機能(チャージ式コード決済やiD)は、クレジットカードのような審査がなく、誰でも利用可能です。
あらかじめチャージした金額やメルカリの売上金の範囲内で使う仕組みのため、信用情報に不安がある方でも安心して使い始められます。
※ただし、後払い機能である「メルペイスマート払い」は審査が必要です。
メルカリの売上金がそのまま使える
メルペイ最大の強みは、メルカリの売上金を現金化せずにそのまま使える点です。
振込手続きやチャージの手間がなく、売上が即時に残高として反映され、街中のお店やオンラインショップで利用できます。
入金方法が豊富
メルペイは、銀行口座やセブン銀行ATMの他、メルカリの売上金、過去にはスマートマネーによる借入チャージにも対応しており、多様な入金手段が選べます。
現金が手元になくても、メルカリの売上があれば即座にチャージできる柔軟さも魅力です。
支払い方法を選べる
メルペイは、残高を使う「前払い」だけでなく、後払い方式の「メルペイスマート払い」にも対応しています。
支払い方法は以下の2種類から選択可能です。
- 翌月一括払い
- 毎月一定額で返済する定額払い
状況に応じて支払い方法を切り替えられる柔軟性が魅力です。
手元にお金がなくても買い物できる
メルペイスマート払いを利用すれば、チャージ不要で買い物が可能です。
上限額の範囲内で、必要なものを今すぐ購入でき、支払いは翌月にまとめて行う形になります。
定額払いでは年利15%の手数料がかかりますが、資金に余裕がない時の選択肢として有効です。
※スマート払いの利用には所定の審査があります。
安全性への取り組みが充実している
メルペイは、安心して使えるよう以下の3つのセキュリティ対策を実施しています。
- 二段階認証によるなりすまし防止
- 不正利用を検知する24時間体制のモニタリング
- 万一の被害時には補償制度で対応
これらの体制により、万が一のトラブルにも迅速に対応してもらえるため、安心して日常的に利用できます。
メルペイを使う前に知っておきたい3つの注意点
メルペイには多くのメリットがありますが、他のキャッシュレス決済と比較したときに気をつけたい点も存在します。
ここでは代表的な3つのデメリットを紹介します。
通常のポイント還元がない
メルペイには、日常利用で自動的に付与されるポイント還元制度がありません。
他社のコード決済サービスでは、0.5〜1.0%程度のポイントが貯まるものが多いため、還元重視の人にとってはやや物足りなく感じるかもしれません。
ただし、メルカリ全体としては、期間限定の大型ポイントキャンペーンを定期的に開催しています。
たとえば、以下のようなタイミングを活用することで、通常還元がなくてもお得に利用することは可能です。
- 購入金額の50%ポイント還元
- 販売手数料の50%還元
リアルカードが発行されない
メルペイはバーチャルカードのみの提供で、プラスチック製のリアルカードは発行されていません。
そのため、プリペイドカードが必要な実店舗では使えないケースがあります。
実店舗で利用する場合は、メルペイコード決済やiD決済に対応しているかどうかを確認する必要があります。
また、海外の実店舗ではメルペイを使えない点にも注意が必要です。
メルペイスマート払いの手数料が高い
「メルペイスマート払い」の定額払いを選択した場合、年率15%の手数料がかかります。
これは、一般的なクレジットカードのリボ払いと同水準であり、返済が長期にわたると利息負担も大きくなります。
便利な機能ではあるものの、使いすぎや長期の分割には十分注意が必要です。計画的に利用することが重要です。
メルペイまとめ|売上金をすぐ使える便利な決済アプリ
メルペイは、フリマアプリ「メルカリ」と連携して使えるキャッシュレス決済サービスです。
QRコード決済やiD、Apple Pay、オンライン決済など幅広い場面で利用でき、事前チャージ式に加えて、後払いの「メルペイスマート払い」にも対応しています。
特に、メルカリの売上金をそのままメルペイ残高として利用できる点が大きな特長で、現金を介さずにシームレスに支払いへとつなげられるのは他の決済サービスにないメリットです。
ただし、リアルカードの非対応や、ポイント還元が通常時はないこと、スマート払いの手数料が高めであることには注意が必要です。
とくに分割や定額払いを選ぶ際は、クレジットカードのリボ払いと同様に計画的な利用が求められます。
普段からメルカリを使っている方にとっては、日常の買い物やネット決済がより便利になる選択肢のひとつといえるでしょう。